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避妊・去勢手術

オスの去勢手術では左右の精巣の摘出、メスの避妊手術では左右の卵巣と子宮の摘出を行います。

「動物は自然のままがいちばん」「健康な体にメスを入れるのはかわいそう」と考える人もいるでしょう。

しかし、今飼っている以上の頭数は育てられない、もらい手もない、あるいはむやみにマーキングして困っているというのであれば、去勢・避妊手術を受けさせるのも一案です。

またこれらの手術により、特定の病気が予防でき、性的なストレスからも解放されるため、手術を受けていな い場合に比べて長生きする傾向にあります。

去勢手術のメリット
犬の場合

・精巣腫瘍、前立腺肥大、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニアなどを予防できます。

・メスの発情期に伴なうストレスが減少します。

・階級意識・縄張り意識が減ることにより、攻撃行動やマーキング、人や物に対するマウンティング(腰を振ること)

 が緩和されます。

猫の場合

・縄張り意識が減ることにより、尿スプレーや爪とぎなどのマーキング行為が緩和されます。

・他のオスとの喧嘩、外への逃亡等の行動が緩和されます。

 (外へ出る時間が減ると、猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルスへ暴露される機会が減ります。これらのウイルス

  は喧嘩や交尾のほかにも、毛繕いをし合うなどの猫の自然な行為によって感染ししまいます。)

避妊手術のメリット
犬の場合

・卵巣腫瘍、子宮蓄膿症を予防できます。

・乳腺腫瘍、乳腺炎を予防できます。

(手術により乳腺腫瘍発生率は7分の1に低下し、また、手術時期によっても差 があることが知られています。

 初回発情前なら0.05%以下、2回目発情前なら8%、2回目発情以降26%)

猫の場合

・発情期に伴なう興奮や大きな鳴き声を予防できます。

 (猫は交尾排卵動物であり、この期間に交尾をすれば非常に高い確率で受胎します。また、発情期間に交尾が行われ

  ないと排卵が起こらず、10日前後の発情期を2-3週間おきに繰り返すことになります。猫は日照時間が長くなると

  雌の発情が始まります。理論的には12月の冬至を過ぎて、昼の時間が長くなると発情が始まります。しかし、

  家庭飼育されている猫では夜間の照明のためにこの限りではありません。)

・外へ逃亡する行動が緩和されます。

 (オスを求めて外へ出る、という事が無くなると、猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルスへ暴露される機会が減り

  ます。これらのウイルスは喧嘩や交尾のほかにも、毛繕いをし合うなどの猫の自然な行為によって感染してしまい

  ます。)

・乳腺腫瘍の発生率の低下が期待できます。

手術によるデメリット

「手術したら太る』という話を聞いたことはありませんか?

これは手術による体質変化ではなく、カロリーオーバーが原因なのです。手術を受けると、オスは以前のように精子を作ったり、縄張りや上下関係に気を配ったりする必要がなくなります。メスも発情のたびに繁殖に備えて体を変化させる必要がなくなります。そのため基礎的な消費カロリーが少なくなるのです。手術後に太るのはそれを知らない飼い主さんが手術前と同じ食事量を与えているためだったのです。手術後に体重が増えてきたという場合には早いうちに食事量を控えてあげましょう。放っておくと本当に体質まで変わってしまいますよ・・・!

料金(税込)術前の血液検査・術後の抜糸の料金を含みます。
去勢手術
避妊手術 

※年齢により血液検査項目が増えるため料金が異なります。

※オスの陰睾やメスの発情・妊娠中の手術の場合は料金が加算されますのでお問い合わせください。

手術の流れ

・前日の食事は夜8時までに済ませます。

・手術当日のみ1泊入院で翌日には退院できます。

・術後は傷口を舐めないようにエリザベスカラー(メガホンのような形のえりまき)をつけ、傷口の感染予防の

 ためご自宅で抗生物質を5日間与えていただきます。

・手術から10~14日後に抜糸を行って終了となります。

手術の時期

体格により多少前後しますが、オス・メスとも生後5~6ヶ月齢から行います。このころには術前の絶食に耐えられるようになっており、安全に麻酔をかけることができます。またこの時期は乳歯から永久歯への交換期でもあるので乳歯遺残があるときには一緒に処置を行うこともあります。

発情中のメスの場合、ホルモンの影響で卵巣や子宮へ分布している血管が拡張しており、手術時の出血量は非発情期に比べて多くなる傾向にあります。手術を急がない場合は延期をおすすめする場合もあります。

安全のために

・麻酔処置の前には身体検査、血液検査等を行い、安全に手術を行うことが出来るからだの状態かどうかを確認します。

・全身麻酔をかけて行うので痛みはありません。また術後の痛みを最小限に抑えるため、痛み止めを併用しております。

・麻酔は気道を確保した状態での吸入麻酔を基本とし、処置中は静脈内点滴をしております。

・小さな生体変化にもすみやかに対応するため、心電図や血圧、血液の酸素飽和度などをモニターしながら行っております。

・当院では、オリンパス社製超音波手術システム SonoSurg(ソノサージ)を使用しております。

  「ソノサージ」は超音波のエネルギーで凝固と同時に切開が行えるため縫合糸を使わず(体内に縫合糸を残さない)

  安全・確実な止血・切開(切除)ができます。また手術時間の短縮にもなり、動物にかかる負担を軽減できます。  

  詳しくは超音波手術システム(SonoSurg)のページをご覧ください。

よく耳にする「去勢手術」「避妊手術」であっても、大切な我が子を病院に預けて手術を受けさせるという

飼い主様の心境は少なからずご心配なことと思います。

ここに記載された内容以外にも聞いてみたいことがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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